お母様の振袖を着ると決めていたお嬢様が気をつけなければならないこととは。

 お母様の振袖をお召しになられるお嬢様が増えています。

母娘様の雰囲気と、背格好がよく似ていらっしゃれば、

お母様の振袖は似合うはず……その上、、好みも合えば、

お母様の振袖で大丈夫。

数年前、、そんな母娘様の実際にあったお話しです。

 

近年、お母様の振袖、いわゆるママ振袖を成人式に着用される方が

増えています。

ママ振袖を持ち込まれるたび、思い出す母娘様がいらっしゃいます。

母娘様とも、身長が高くていらっしゃるので、お母様のお振袖で

大丈夫!と思い、前撮り撮影会と、成人式当日のお支度を、

お申込みに来られたお二人。

着装小物のチェックをし、帯締め帯揚げ等のアレンジを提案

しながら、いざ、試着。

なんと、、、裄(手の長さ)も身丈(着物の長さ)も短か過ぎて、ぜんぜん合いません!

 体格もそんなに変わらないと思っていたのに何故???とお母様は

不思議そう。

もしかして、振袖が縮んでしまった??

「あなた、そんなに大きかった??」とお母様の声。

 答えは、簡単でした。

 背格好は同じように見えても、

中高とスポーツをされていたお嬢様は、何気に肩幅はガッチリ。

胸板もそれなりに……。 

お母様も「昔はもっと丸かったのよ!」とおっしゃいますが、

昔の振袖って、生地の幅の(昔は生地の幅が決まっていて、

現在ではクイーンサイズで幅が少し広い身長が高い方や手足が

長い方用の生地もあります)加減で、そんなに余裕を持って

仕立てられなかったことが、結構あるんですね。

つまりは身長、体重はそんなに変わらないと安心していても、

肩幅だったり、胸の豊かさだったりで、

着物の長さが必要となってくるってこと。

スラっとされてる今どきのお嬢様方は手足も長く、

ナイスバディな方が多いんですよね。

お母様の振袖を……!と決めておられる方は、ぜひ一度羽織って

みて、腰紐を締めてみていただきたいですね。

どんなに気に入った振袖でも、腕肩回りが窮屈だと、着てい、

しんどいものです。

寸法直しが可能かどうかをお店で相談されるのもひとつです。

仕立て直しができるのが(出来ない事もありますが)着物の良さです。

ちなみに前出の母娘様は、仕立て替えても寸法がでないかも?

ということで、お嬢様用に振袖は新調されました。